鮭とば
秋鮭に塩で味をつけ、干すとできる鮭とばです。鮭とばはお酒のおつまみにもってこいの珍味です。噛めば噛む程、旨味がでてきます。
はらこや白子がお腹に入っている脂ののりが薄い鮭で作るのが良いそうです。
秋鮭に塩で味をつけ、干すとできる鮭とばです。鮭とばはお酒のおつまみにもってこいの珍味です。噛めば噛む程、旨味がでてきます。
はらこや白子がお腹に入っている脂ののりが薄い鮭で作るのが良いそうです。
・塩鮭を使った簡単な鮭とばの作り方
・鮭とばを燻してみました。
鮭とばの作り方
今回の材料です。 これはオスでしておなかには白子が入っています。 もう1尾用意しておりまして、そちらはメス、筋子が入っております。 メスのほうは新巻きサケにしてみました。 ※新巻きサケの作り方は別記事になります。 |
鮭は軽くタワシで洗ってから鮭のお尻に包丁を入れ(包丁の刃が上を向くように)、胸に向かって裂いていきます。塩漬けした後に綺麗に洗うので、ここでは軽く洗うだけでOKです。 |
生鮭はとてもヌルヌルしているので、軍手を使うと作業がしやすくなります。 |
白子と臓物を取り出します。 |
プリプリの白子が2本入っていたので、竜田揚げとガーリック炒めで食べました。 鮭の白子の竜田揚げの作り方 鮭の白子のガーリック炒めの作り方 |
白子と臓物を取り出したら、鮭の中骨に沿って張り付いている腎臓(血合い)"めふん"を取り出します。 最初はスプーンで大雑把に削って細かいところは指でこするように取りました。 |
このめふんが残っていると生臭くなりますので、綺麗に洗い流します。 |
左右のエラを取り出します。 手で引っ張りながら包丁で根元をカットしています。引きちぎっても良いと思います。 |
塩を鮭全体にまぶしていきます。塩をまぶすと言うより、塩の中に鮭を入れるような感じで、鮭の顔やエラの所にもしっかりと塩をつけます。 |
鮭の腹の部分の身は柔らかいので、軽くなでるように塩を振ります。 |
塩をまぶした鮭を、水分が抜ける容器に入れ、軽く重石をして1週間漬け込みます。鮭に塩をまぶし、重しをすると鮭から水分(ドリップ)がでます。この水分を逃がすため、鮭を買ってきたときについてきた発砲スチロールの箱(下の四隅に穴が開いています)を使用しました。 |
重しは、ビニール袋に2リットルくらいの水を入れました。 この重石は鮭の形にぴったり合うように変形してくれるので均一に圧をかけることができると思います。 今は初冬の寒い時期です。屋外は天然の冷蔵庫状態ですので、ベランダに保管しておきました。 画像では1個写っていますが袋を2個使って鮭全体の乗せるようにしました。 |
1週間後
水分がいくらか抜けて、身が少し締まっています。ここで残っている塩を洗い流します。 たわしを使って鮭の表面をよく洗いながら塩を流しました。 |
塩を洗い流したら一晩水に晒し、塩分を少し落します。 写真ではわかりにくいですがキッチンのシンクに水を張ってその中に鮭を浸けておきました。 |
翌日
翌日です。 吊るすための紐を通します。片側のエラから紐を入れ、口から出します。 |
同じ様にもう片方のエラから紐を入れ、口から出します。 |
腹の部分には風通しが良くなるように、割り箸を折って入れます。あとは風通しのいいところで3~4日干します。干しすぎると後でとばの形になるように縦に切れ目を入れるときに、硬くて切れにくくなります。 |
ここまで新巻鮭の作り方と同じです。 新巻き鮭はこのまま1週間~10日程度干したら完成です。 |
3~4日後
ほどよく乾燥した鮭を「とば」の形になるように捌いていきます。 |
頭を落とし三枚おろしにします。 |
中骨に添わせて包丁を入れ、身をはがします。尻尾の部分まで包丁を入れたらそこで止めて身を切り離さないようにします。 (あとで尻尾のところに紐を結んでつるして干すために、身を切り離しません。) |
反対側の身も同じように中骨に沿って包丁を入れていきます。 こちらもしっぽのところまで包丁を入れますが、身は切り離しはしません。 |
キッチンバサミを使うと便利です。中骨だけを切り落します。 |
後で食べやすいように腹骨をそぎ落としました。 |
半身を縦4等分に切ります。キッチンバサミを使うと楽に切ることが出来ます。 ここでよくある鮭とばの形に形成します。 |
好みですが、縦4等分にした鮭の身に切れ目を入れて干すと、食べる時に簡単に手でちぎって食べることができます。 ※画像はこの時のものではなく以前作った時のものです。 |
切れ目を入れる時は、干したときに切れ目が開くように、尻尾の方から頭の方に向けて切れ目を入れます。 |
後は好みの硬さになるまで干して完成です。 |
形成してから2日ほどたった時の状態です。 表面がべたべたしなくなりました。 この調子で脱水していきます。 |
完成
10日ほどたったころの状態です。 これで完成としました。 こちらは今回作ったものです。縦にカットしたものです。 |
半身だけ切れ目を入れて作った時もののです。 |
こちらは半身を2等分にして横方向に切れ目を入れたものです。 食べるとき千切りやすいです。 |
切れ目を入れた方をちぎって、軽く火であぶって食べました。 この食べ方が一番おいしいかもしれません。 |
お吸い物の素、刻んだ山形青菜、軽く炙ったトバを細かく裂いて、お茶漬けにして食べました。 山形青菜の作り方 鮭茶漬けとして食べるのもお勧めです。 |
説明動画も作ってみました。
鮭とば作りについて
ここでご紹介している鮭とば作りは鮭を丸ごと1本使っていますが、そもそも鮭を丸ごと1本手に入れるのはなかなかハードルが高いかもしれません。 しかも気温が低い時期限定になってしまいます。海沿いの乾燥した浜風がいつも吹いているのが理想的な環境なんですが、この鮭とばを作ったのは内陸の浜風のない場所で作っています。 条件の一つ、気温の低さは問題がありませんでしたので、干し始めの最初の内は扇風機を使って風を当てる工夫もしてみました。 そして塩漬けに1週間程度時間をかけていますが、それも面倒に思われるかもしれません。 そこで、塩鮭の切身を使った作り方や、半身で販売している鮭を使って作ってみた事もあります。 特に塩鮭の切身で作るとばは作り方がとっても簡単で、美味しく作ることが出来ました。もし興味のある方は是非チャレンジしていただければと思います。 鮭とばはそのままむしりながら食べるのが美味しいのですが、食べやすい大きさに千切って日本酒に一晩漬けて作る酒びたしもお薦めの食べ方になります。 |