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燻製器(熱燻製用スモーカー)の説明

その燻製の種類によって使う道具も変わってきます。

まずは一番お手軽な熱燻製に使う道具を説明します。

スモークチップを熱源(電熱器やコンロ)で熱して煙を立たせます。その煙と熱で燻しながら食材に火を通すのが熱燻製です。
その為、鍋や皿を空焼きに近い状態で使うので、それに耐えられる鍋を使います。

スモークチップとは木材(燻製材)を細かく粉砕したものをいいます。使用する木材は一般的に広葉樹をつかいますが、サクラ、りんご、くるみ、ナラ、そしてウィスキー用の樽をチップにしたウィスキーオークなどがあります。

以下、我が家で使っている道具を使い方を交えて紹介します。

ツヴィリング ツイン スペシャル スチーマー&スモーカーセットを使った燻製手順です。

この燻製器はIH対応。
もちろん、コンロの火でも加熱できる製品です。

IH対応で、煙もそれほど気になりません。換気扇を回しながら使えばキッチンでも熱燻製が出来る製品です。
写真上の左側が蓋、右側が本体です。下の左側が食材をのせる網、右側が、食材から出る水分がスモークチップにたれるのを防ぐ汁受けです。

スモーカーの全体の画像です。

熱源はパナソニックのIHを使っています。



IHにのせたスモーカーにスモークチップ(アルミホイルで作った受け皿に入れています)をセットした画像です。
燻煙中のスモーカーです。

スモーカーは空焚きの状態なのですがIH調理器は安全装置が働いてそれほど高温になることは有りません。
コンロの火を熱源にしている人はお分かりかと思いますが、そのつもりで弱火に切り替えるとチップの火が消えてしまい慣れるまでの最初の内は温度の調整が意外に難しかったです。

※安全装置が働くとはいえ万が一に備え、加熱中はIH調理器・スモーカーから目は離さないようにします。


完成です。

中華鍋を使った燻製手順です。


熱源はカセットコンロ、スモーカーとして中華鍋、鍋の蓋、スモークチップとそれを収めるアルミホイルを使っています。




コップでもカップでも構いません、縁の丸い物をつかってアルミホイルの皿を作ります。

作り方は簡単で、アルミホイルの上にコップを置き、コップにからめるように丸く形づくります。


アルミホイルの皿を中華鍋に敷き、そのなかにスモークチップをセットします。

この状態でコンロにかけ強火で熱します。

煙が立ち始めたらチップの火が消えない程度の弱火にし、食材を乗せた網を鍋にセットします。


これはミミガーを熱燻した時の画像です。
食材を網に乗せ、その網を鍋にセットし蓋をして煙を逃がさないようにします。
鍋の大きさや食材によって燻製時間は長くなったり短くなったりします。燻製時間は、食材の状態を確認しながら調整します。


火の通りやすい食材の場合は、早めにコンロの火を消します。そして鍋の蓋は開けずに5分ほどそのまま放置します。

鍋の中は余熱で温かいままで、煙も充満しているので、燻製は火を止めても進んでいます。

煙の風味を強めたい場合も、この方法で調整します。


これで完成です。

 

土鍋を使った燻製手順です。


スモーカーとして土鍋を使います。
加熱はカセットコンロを使い、煙はスモークチップで作ります。
この土鍋は直径20cmほどで近所のスーパーで150円で販売されていたものです。

中華鍋の時と同じようにアルミホイルの皿を作ります。


アルミホイルの皿を土鍋に敷き、そのなかにスモークチップをセットします。

この状態でコンロにかけ強火で熱します。
煙が立ち始めたらチップの火が消えない程度の弱火にし、食材を乗せた網を鍋にセットします。


これは椎茸を熱燻した時の画像です。
味付けした食材を網に乗せ、その網を土鍋にセットし蓋をして煙を逃がさないようにします。
小さな土鍋ですので、食材も小さなもの限定ですが、それほど経費の掛からないお手軽燻製です。
鍋が小さい分、温度も上がりやすいです。

これで完成です。

 

古くなったステンレスの鍋を使った燻製手順です。


内径24cm、深さ11cmのステンレス製の鍋です。加熱はカセットコンロを使い、煙はスモークチップで作ります。この土鍋は直径20cmほどで近所のスーパーで150円で販売されていたものです。

中華鍋の時と同じようにアルミホイルの皿を作ります。



アルミホイルの皿を鍋に敷き、そのなかにスモークチップをセットします。さらにゴトクを入れて網を置くための台にします。このままコンロに火を付け強火でチップから煙があがるまで熱します。煙が立ち始めたらチップの火が消えない程度の弱火~中火にし、食材を網の乗せ鍋にセットします。


これは燻製タンドリーチキンを作った時の画像です。。
ゴトクと網の間にアルミホイルを挟んでいるのは食材から落ちる油を受ける皿替わりです。落ちた油でチップの火が消えるのを防ぐためです。
この状態で肉に火を通しながら煙で燻します。


15分ほど燻しながら焼いたら完成です。

肉の大きさや鍋の大きさで燻す時間は変わってきますので、その都度、食材の状態を確認しながら時間調整します。



 

ダッチオーブンを使った燻製手順です。


熱燻製に使うダッチオーブンは大き目の方が良いと思います。

ここで使っているのは12インチのオーブンです。


中華鍋の時と同じようにアルミホイルの皿を作ります。



アルミホイルの皿を鍋に敷き、そのなかにスモークチップをセットします。アウトドアでお手軽燻製の場合、コールマンのツーバーナーを使っています。ダッチオーブンは鉄板が厚いためチップに火が付くまで時間がかかります。


これは購入したソーセージを熱燻製した時の画像です。
ソーセージは元々そのままでも美味しく食べられる燻製の加工品ですがさらに燻製することで味がぐっと美味しくなります。
基本的にどんな道具を使ってもスモークチップを熱して煙を出すのは変わりません。



15分ほど燻しながら焼いたら完成です。



 

SOTO社いぶし処を使った燻製手順です。


SOTOのいぶし銀です。
比較的小型のスモーカーですが、熱燻製にも温燻製にも使える優れものです。



カセットコンロの上にスモーカーを乗せています。

スモーカーの中では金属の皿にスモークチップを乗せてコンロの火で加熱し煙を出します。



ここでは鮭の切り身を燻しながら焼いています。
スモーカー内の温度は100度~150度になっています。
燻製時間は20~30分ほどですが、この場合はスモークチップがすぐに燃え尽きてしまいますので、つぎ足しながら燻します。



20分ほど燻しながら焼いたら完成です。


 

スノーピークのコンパクトスモーカーを使った燻製手順です。


スノーピークさんから発売されている燻製器です。
横約31センチ縦約22センチ深さ約17センチの四角い燻製器です
内部は付属の燻製用の網を2段セットできるようになっていて食材から出る汁を受ける汁受けも付属しています。

このコンパクトスモーカーを手に入れてからは熱燻製と言えば、こればっかり使っています。
ステンレスの四角い鍋で、食材の油が落ちても受け皿があるので落ちた脂でチップの火を消すこともありません。
網は2段セットできるので、一度に燻製出来る量にも満足です。(ただし、下の段は火に近いため、火力に気を配らないと焦がしてしまうことがあります。)



カセットコンロの上にスモーカーを乗せています。

スモーカーの中ではアルミホイルで作った皿にスモークチップを乗せてコンロの火で加熱し煙を出します。



ここでは鶏の手羽元を燻しながら焼いています。

スモーカー内には肉から落ちる油を受ける受け皿をセットしています。

網の上には手羽元を並べてセットしています。



食材をセットしたら蓋をして弱火~中火で10分ほど加熱します。10分後火を止めますが、スモーカーの蓋は5分ほど開けずにそのまま待ちます。

この燻製時間は食材によって変わりますのでその都度調整してください。




完成です。




スキレットを使った燻製手順です。

スキレットとは鉄製のフッ素樹脂加工などをしていないフライパンのことです。

注意点ですが表面をコーティングしてあるフライパンは燻製には向きません。燻製をする場合スモークチップから煙が出るほど加熱するのですが、この時フライパンをから焼きしているのと同じ状態になります。時間は5分~10分程度と短いですがかなりの高温になってしまいます。

そのためコーティングしてあるフライパンは表面が傷んでしまう原因になります。
また、コーティングしてあるフライパンは350度を超えると有害なガスが発生するそうです。
詳しくは日本化学工業会様のホームページに資料がありますので興味がある場合はご確認ください。

ですので、フライパン燻製とはフッ素加工などコーティングをしていない鉄製のスキレットを使うことが前提になります。


この画像はコールマン社の10インチのスキレットに丸いロストル(燻製用の網)を乗せてその上に食材をせってしている画像です。

ロストルはスキレットのの径より大きいものを使って徐々に狭くなっている壁面にかかるぐらいの大きさの物を使いました。
(たまたまちょうど良い大きさのロストルでしたが、もし径が小さい場合はアルミホイルを丸めたものを3個~4個置いて足にしても良いと思います。
食材のしたはアルミホイルで作った受け皿にスモークチップをセットしています。
この状態でコンロの火で加熱します。
蓋のついていないスキレットも多くありますが、燻製に使用する場合は蓋が必須になります。
(専用の蓋でなくてもOKです)

それでももし蓋がない場合はアルミホイルを上からかぶせて代用することもできると思います。
(ただし熱で舞い上がらないように注意が必要です。)



燻製というと食材の水分を抜いて保存食の意味合いが強いんですが、熱燻製の場合は、燻製というより燻し焼きと表現した方がわかりやすいかもしれません。
焼きながら煙の風味をつける方法で、冷燻製や温燻製にくらべ短時間でお手軽に出来る方法です。

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