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家庭で簡単!燻製の工程とやり方|塩漬け・乾燥・熱・温・冷燻を解説

塩漬け・乾燥・熱燻・温燻・冷燻を段階ごとに解説。初心者でも安全で美味しく作れる方法です。

燻製は「難しそう」と思われがちですが、工程を理解すれば家庭でも簡単に作れます。 本記事では塩漬け・塩抜き・乾燥・燻煙まで、初心者でも失敗しない流れを分かりやすく解説します。 初めてでも失敗しないよう、各工程のコツや注意点も具体的に紹介しています。

初心者~家庭で燻製を楽しみたい方向けの内容です。

1. 塩漬け

なぜ塩漬けをするのかですが、食材に味付けするのはもちろんですが、塩漬けによって食材の水分が抜けて保全性が高まるそうです。さらに食材のうまみが熟成されて味が良くなるそうです。
基本的にはソミュール液という塩水に食材をつけるのが一般的なやり方です。(湿塩法)
この塩漬けの段階で、ブラックペッパーやにんにく、しょうがなどつくる食材に合わせてスパイスなどで味に深みが出るようにします。 使う食材によって数時間から1~2週間漬け込む場合もあります。 塩漬けのやり方は2種類あり、各々、乾塩法(ふり塩)と湿塩法と言います。

方法

乾塩法(ふり塩)

  • 食材に直接塩とスパイスを振りかけて擦り込む方法です
  • メリット:ソミュール液を作る必要が無いので比較的簡単です。
  • デメリット:味にムラが出やすい

湿塩法(ソミュール液に漬ける)

  • 食材をソミュール液に漬け込む方法です。ベーコンやハムをつくる時はスパイス類に加えて玉ねぎなどの香味野菜も使いますが、液体なので乾塩法に比べて漬け込みやすいです。
  • メリット:味が均一になりやすい
  • デメリット:ソミュール液を作る手間がある。ただし、ソミュール液は作り置きが出来るので我が家ではいつも多めに作ってストックしています。

コツ・豆知識

  • 塩漬け中にブラックペッパーやハーブ、香味野菜を加えると香りが豊かになります。
  • 塩漬け時間は食材によって調整します。(数時間〜2週間程度)保存袋やタッパーで塩漬けしますが、食材から水分が出てきますのでその水分で塩水ができます。保存袋を時々上下にひっくり返すことで塩分のしみこみのムラが軽減します。

2. 塩抜き

濃い塩水で漬けた食材は、均一な味にするために塩抜きが必要です。

  • 方法1:ボウルに水を入れて数回水を交換
  • 方法2:水道水を少しずつ流しながら置く(方法1に比べて少しだけ時短できます)

コツ

  • 塩抜きのやめ時の判断は端を少し切って味見して決めます。 → 燻製後の仕上がりをイメージ
  • 冷燻や温燻は燻煙中に水分が抜けるので少し薄味でもOK

3. 乾燥

燻製前に素材の水分を飛ばします。

  • キッチンペーパーで表面の水分を拭き取り、気温の低い時期なら風通しの良い場所で乾燥
  • 扇風機で強制的に風を当てるのも良い方法です。気温の高い時は冷蔵庫で乾燥させます。その時はラップなどせずにそのまま冷蔵庫に入れておきます。この時冷蔵庫に入る小型の扇風機を使うと乾燥がはかどります。
  • 我が家ではピチットシートという製品を良く使います。ピチットシートとは食品用浸透圧脱水シートで肉などの食材を包んでおくだけで浸透圧の力で食材の水分を抜き取ってくれる優れモノです。
  • 乾燥不足は燻製失敗の最大原因のひとつです。しっかり乾かすことで風味が格段に良くなります。

注意

  • 水分が多いと煙が乗りにくく、仕上がりがエグくなることがある

4. 燻煙(熱燻・温燻・冷燻)

方法 温度 特徴 主な食材 コツ
熱燻 80℃以上 短時間で加熱しながら燻す スペアリブ、シシャモ、干物 保存性より風味重視
温燻 50〜80℃ 数時間かけてじっくり燻す ベーコン、ハム、ソーセージ 30℃台は菌繁殖注意 → 50℃以上推奨
冷燻 5~30℃ 低温でじっくり燻す スモークサーモン、生ハム 燻煙時間長め、温度管理が重要

燻製方法ごとの詳しい手順は以下で解説しています。

燻製の全体像やレシピ一覧は 燻製の作り方TOP でまとめています。

コツ

  • 熱燻:煙の量より火力の調整がポイント
  • 温燻:水分をしっかり抜くと保存期間が長くなる。燻煙温度は30℃~40℃前後は菌の繁殖が活発になる温度帯ですので乾きものの燻製以外では避けたい温度帯です。50℃以上が推奨だと思います。
  • 冷燻:低温のため煙の乗りが悪くなる → 長時間燻す スモークサーモンなどの生ものは冷蔵庫の温度5℃前後で燻します。

参考動画:豚ひれ肉の燻製の作り方

家庭で作れる豚ひれ肉の燻製手順を動画で解説。塩漬けから燻煙までの流れを分かりやすく紹介しています。

5. 失敗例と注意点

  • 熱燻で焦げる・焼きすぎてしまう → 火力を弱める
  • 冷燻で温度管理失敗 → 雑菌が繁殖
  • 塩抜き不足 → 仕上がりがしょっぱくなる
  • 乾燥不足 → うまみが足りない。煙が表面にうまく付かない
  • 燻煙が終わったら熟成の時間を取らないと美味しくないことがあります。

6. 便利アイテム・道具

  • ピチットシート(脱水用)
  • 小型扇風機(乾燥補助)
  • 温燻・冷燻用ダンボール燻製器
  • 専用スモーカー(熱燻用)

実際のレシピを見る場合はこちら 魚の燻製レシピ肉の燻製レシピの基本工程です。

7. まとめ

  1. 塩漬けで味と保存性をアップ
  2. 塩抜きで均一な味に調整
  3. 乾燥で煙を乗せやすくする
  4. 燻煙方法を選んで風味と保存性を調整
  5. 失敗例・コツを知ると安心

→ 初心者でも段階を踏めば家庭で安全かつ美味しい燻製が作れます。

まずは失敗しにくい温燻のレシピの中の簡単な方法から始めるのがおすすめです。

※本記事は家庭で実際に燻製を行った経験をもとに、安全面と再現性を重視して解説しています。

温燻製でベーコンをつくる時のスケジュール感

これまで燻製工程の説明を書きましたが具体的なスケジュール感をベーコンの作り方を例に説明します。

ベーコン作り1日目

まずは材料の豚バラ肉を塩漬けします。 塩漬け期間は1週間とします。 保存袋に豚バラ肉とソミュール液、スパイス類を入れて密閉したら冷蔵庫に保管します。

ベーコン作り2日目~6日目

1日1回程度冷蔵庫に保管している保存袋の天地を返して塩漬けが片寄らないようにします。

ベーコン作り7日目

塩抜き工程です。 保存袋から豚バラ肉を取り出したらスパイスなどが付いた表面を流水で洗い流します。 その後、ボールに貯めた水に浸けて塩抜きします。 肉の大きさにもよりますが、5時間~10時間かかる場合もあります。 五時間超えたあたりから時々肉の端を切り取って焼いて食べてみます。 薄味になるまで塩抜きします。

塩抜きが終わったら、次の工程の乾燥です 乾燥はピチットシートを使うと時短になるし、衛生的でもありますのでお勧めです。 どこまで水分を抜くのかの判断ですが、これは感覚で決めています。 市販のベーコンの硬さは皆さんイメージ出来ると思いますが、その硬さを目指すと良いと思います。 大体2日ぐらいかかると思います。

ベーコン作り9日目

いよいよ燻煙です。 温燻製で2時間から3時間燻します。 燻煙が終わったらラップをして冷蔵庫で一晩熟成させたら完成です。
燻煙が終わってすぐに食べておいしいものもありますが、大抵の食材は燻煙直後は煙臭かったりエグミが感じられたりします。美味しいにはおいしいけどちょっと燻製の香りが主張しすぎているように感じるものもあります。
その為、香りと風味をなじませるための熟成時間が必要になります。

※余談ですが、食材によって熟成時間は変わってきます。ベーコンの熟成は1日程度で良いと思いますが、奈良漬けを燻製したときは1日2日ではエグミが取れず失敗かと思っていましたが試しに3週間熟成させてみたはとてもおいしくなることを発見したことがあります。食材によって熟成の時間は変わると思いますので、私自身もまだまだ研究が必要だと思っています。

ベーコン作り10日目

完成です。 普通にベーコンを作ると大体こんなスケジュール感なんですが、時短レシピで塩漬けを工夫するやり方もありますので 自分なりに工夫するのも楽しいと思います。

よくある質問(FAQ)

Q1: 塩漬けの時間はどのくらいが目安ですか?

A: 食材によって異なりますが、魚や薄い肉は数時間~半日、厚みのあるブロック肉は1日~1週間程度が目安です。

Q2: 燻製器がなくても家庭で作れますか?

A: ダンボール箱を燻製器として使えば、家庭でも安全に作れます。ただし温燻製と冷燻製に限ります。高温になる熱燻製では危険なので使えません。コーティングされていない鉄製のスキレットやダッチオーブンでも可能です。

Q3: 冷燻で注意すべきポイントは?

A: 低温でじっくり燻すため、温度管理と衛生管理が重要です。雑菌繁殖に注意してください。

Q4: 燻製中に焦げやすい場合の対策は?

A: 火力を弱め、煙の量と距離を調整することで焦げを防げます。

Q5: 塩抜きは必ず必要ですか?

A: 濃い塩水で漬けた場合は必要ですが、薄味で漬けた場合は軽く水で流す程度でも大丈夫です。


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