甘露梅(甘いカリカリ梅)の作り方
甘露梅(かんろばい)は、青梅を砂糖で漬けて作る甘いカリカリ梅です。カリカリとした食感と爽やかな酸味、やさしい甘さが特徴で、お茶請けやおやつとして親しまれています。
地域によっては「甘いカリカリ梅」や「紫蘇巻き梅」と呼ばれることもあり、青梅の食感を残したまま甘酸っぱく仕上げる保存食です。
今回は青梅を赤紫蘇で巻いて漬ける昔ながらの甘露梅の作り方を紹介します。赤紫蘇の香りと彩りが加わり、見た目にも美しい甘露梅に仕上がります。
甘露梅の材料(1㎏分)
| 青梅 | 1㎏ |
| 水 | 適量 |
| 塩(青梅用) | 水の3% |
| 砂糖 | 300g |
| 赤紫蘇 | 適量 |
| 塩(赤紫蘇用) | 赤紫蘇の20% |
| 酢 | 100ml |
甘露梅には、できるだけ青く硬い青梅を使用します。熟して黄色くなった梅はやわらかくなりやすく、カリカリとした食感が残りにくくなります。
赤紫蘇は梅を包むために使用します。葉の大きさによって必要量が変わるため、材料表では適量としています。余った赤紫蘇は梅酢に加えて一緒に漬けても構いません。
砂糖は青梅の酸味を和らげ、甘露梅らしいやさしい甘さに仕上げるために加えます。甘さを強くしたい場合は、好みに合わせて少し増やしても作れます。
酢は赤紫蘇を発色させるために使用します。梅酢が出ない甘露梅でも鮮やかな赤色に仕上げやすくなります。
甘露梅(甘いカリカリ梅)の作り方
青梅を下漬けする
青梅は流水でよく洗い、表面の汚れを落とします。ヘタの部分は爪楊枝や竹串を使い、果実を傷付けないように取り除きます。 |
漬物容器に青梅を入れ、梅が隠れるくらいの水を加えます。加えた水の3%の塩を入れ、軽く重石をして冷蔵庫で一晩漬けます。青梅は高温でやわらかくなりやすいため、冷蔵庫や冷暗所で保存してください。 |
赤紫蘇の下処理をする
赤紫蘇は流水で洗い、表面の汚れを落としてからザルにあげ、水気を切ります。 |
赤紫蘇を重ねて置き、分量の塩の3分の1をまぶして揉みます。水分が出てきたら固く絞り、アクを捨てます。この作業を合計3回繰り返した後、酢を加えて鮮やかな赤色に発色させます。 |
赤紫蘇を3回揉む理由
甘露梅を鮮やかな色合いに仕上げるため
赤紫蘇には色素だけでなくアクも含まれています。塩揉みを繰り返してアクを抜くことで、酢を加えたときに鮮やかな赤色へ発色しやすくなり、見た目の良い甘露梅に仕上がります。
赤紫蘇の風味を引き立てるため
十分にアク抜きをしていない赤紫蘇は、苦味や青臭さが残ることがあります。3回に分けて丁寧に揉むことで余分な雑味が抜け、甘露梅のやさしい甘さと調和した風味になります。
包みやすい状態に整えるため
塩揉みをすると葉がしんなりして扱いやすくなります。青梅を包む際にも破れにくくなり、形よく仕上げやすくなるのが特徴です。
青梅を割って紫蘇で包む
下漬けした青梅を取り出し、紫蘇で包みやすくするために割ります。ヘタが付いていた窪みを下にして置き、ヘラなどで上から押して種に沿って割ります。 |
割った青梅を紫蘇で包みやすい大きさに切り分けます。今回はちりめん紫蘇を使用したため、4等分程度にしました。 |
切り分けた青梅を赤紫蘇で包みます。 |
砂糖で漬け込む
容器に漬物用のビニール袋を敷きます。砂糖は2回に分けて加えるため、150gずつに分けておきます。紫蘇で包んだ青梅を並べ、一段ごとに砂糖を振りかけながら重ねます。並べ終わったら残りの砂糖を上からかけ、蓋をして冷蔵庫で5日間漬けます。5日後に残りの砂糖150gを加え、さらに10日ほど漬けます。砂糖を一度に加えると梅から急激に水分が抜けて食感が悪くなることがあるため、2回に分けて加えるのがポイントです。 |
砂糖を2回に分けて加える理由
青梅の食感を保つため
砂糖を一度にたくさん加えると、浸透圧の影響で梅から急激に水分が抜けやすくなります。その結果、果肉がしぼんで食感が悪くなることがあります。数回に分けて加えることで変化が緩やかになり、カリカリとした歯ごたえを残しやすくなります。
シワを防ぐため
急激に糖度が高くなると、果皮にシワが入りやすくなります。砂糖を段階的に加えることで梅を少しずつ糖度に慣らすことができ、見た目の良い仕上がりになります。
味を均一になじませるため
砂糖が徐々に溶けることで、甘味が梅全体にゆっくりと浸透します。表面だけが甘くなるのを防ぎ、酸味とのバランスが取れた甘露梅に仕上がります。
完成|甘露梅(甘いカリカリ梅)
甘露梅(甘いカリカリ梅)の完成です。漬け込み期間は約2週間です。青梅の食感を活かしたカリカリとした歯ごたえと、砂糖のやさしい甘さ、赤紫蘇の爽やかな香りが楽しめます。 |
美味しく作る3つのコツ
収穫後できるだけ早く漬ける
青梅は収穫後も少しずつ熟していきます。時間が経つほど果肉がやわらかくなり、カリカリとした食感が残りにくくなるため、購入後や収穫後はできるだけ早く漬け始めるのがおすすめです。
赤紫蘇は葉の状態が良いものを使う
赤紫蘇は葉先までみずみずしく、傷みの少ないものを選びます。鮮度の良い赤紫蘇を使うことで、香りや発色が良くなり、仕上がりの見栄えも向上します。
完成後も冷蔵保存する
甘露梅は砂糖を使用していますが、梅干しほど塩分が高くありません。完成後も冷蔵庫で保存すると、食感や風味を保ちやすくなります。
保存期間の目安と保存のポイント
冷蔵保存した場合の保存期間の目安は約3〜6か月です。
取り出す際は清潔な箸やスプーンを使用し、余分な水分や汚れが入らないようにします。保存容器の縁に付いたシロップは、清潔なキッチンペーパーなどで拭き取ると傷みにくくなります。
長期間保存する場合は、梅がシロップに浸かった状態を保つことも大切です。空気に触れる部分が多くなると変色や風味の低下につながることがあります。
まとめ
甘露梅は、青梅のカリカリとした食感と砂糖のやさしい甘さを楽しめる梅の保存食です。赤紫蘇で包むことで香りや彩りも加わり、お茶請けやおやつとしても楽しめます。
青梅の鮮度を活かしながら丁寧に漬けることで、食感の良い甘露梅に仕上がります。季節の梅仕事として、ぜひ手作りの味わいを楽しんでみてください。
よくある質問(FAQ)
紫蘇で巻かずに作ることはできますか?
作ることができます。赤紫蘇を使用しない場合は、青梅をそのまま砂糖で漬けても甘露梅になります。紫蘇を加えると香りや色合いが良くなります。
砂糖の種類は変更できますか?
上白糖のほか、氷砂糖やグラニュー糖でも作れます。使用する砂糖によって甘味や風味に多少違いが出ます。
甘さを控えめにできますか?
砂糖を減らして作ることもできますが、保存性はやや低くなります。減らす場合は冷蔵保存を徹底し、早めに食べ切るようにしてください。
冷凍保存はできますか?
冷凍保存も可能ですが、解凍後は食感がやや変化することがあります。カリカリ感を重視する場合は冷蔵保存がおすすめです。
シロップが濁ってきた場合は食べられますか?
発酵や傷みが原因の場合があります。異臭や泡立ちが見られる場合は食べずに処分してください。不安がある場合は無理に食べないようにします。
動画で見る|甘露梅(甘いカリカリ梅)の作り方
甘露梅(甘いカリカリ梅)の作り方を動画で紹介しています。青梅の下処理から赤紫蘇のアク抜き、砂糖を使った漬け込みまでの流れを確認できます。
写真だけでは分かりにくい青梅の割り方や、赤紫蘇で包む工程も動画で見ることができるので、初めて作る方はぜひ参考にしてください。
関連リンク
甘露梅やカリカリ梅作りに役立つ記事をまとめています。赤紫蘇の下処理方法や材料の違いによるカリカリ梅の作り方など、梅仕事を楽しむ際の参考にしてください。
- 卵の殻で作るカリカリ梅|卵殻カルシウムを利用して食感を保ちながら漬ける方法
- にがりで作るカリカリ梅|にがりのミネラルを利用して漬けるカリカリ梅のレシピ
- 酢で作るカリカリ梅|酢の風味を活かして漬けるシンプルなカリカリ梅
- もみ紫蘇の作り方|梅漬けに使う赤紫蘇のアク抜きと発色のコツ
- 梅干しの作り方・レシピ一覧|梅干しやカリカリ梅など季節の梅仕事を紹介
青梅は流水でよく洗い、表面の汚れを落とします。ヘタの部分は爪楊枝や竹串を使い、果実を傷付けないように取り除きます。
漬物容器に青梅を入れ、梅が隠れるくらいの水を加えます。加えた水の3%の塩を入れ、軽く重石をして冷蔵庫で一晩漬けます。青梅は高温でやわらかくなりやすいため、冷蔵庫や冷暗所で保存してください。
赤紫蘇は流水で洗い、表面の汚れを落としてからザルにあげ、水気を切ります。
赤紫蘇を重ねて置き、分量の塩の3分の1をまぶして揉みます。水分が出てきたら固く絞り、アクを捨てます。この作業を合計3回繰り返した後、酢を加えて鮮やかな赤色に発色させます。
下漬けした青梅を取り出し、紫蘇で包みやすくするために割ります。ヘタが付いていた窪みを下にして置き、ヘラなどで上から押して種に沿って割ります。
割った青梅を紫蘇で包みやすい大きさに切り分けます。今回はちりめん紫蘇を使用したため、4等分程度にしました。
切り分けた青梅を赤紫蘇で包みます。
容器に漬物用のビニール袋を敷きます。砂糖は2回に分けて加えるため、150gずつに分けておきます。紫蘇で包んだ青梅を並べ、一段ごとに砂糖を振りかけながら重ねます。並べ終わったら残りの砂糖を上からかけ、蓋をして冷蔵庫で5日間漬けます。
甘露梅(甘いカリカリ梅)の完成です。漬け込み期間は約2週間です。青梅の食感を活かしたカリカリとした歯ごたえと、砂糖のやさしい甘さ、赤紫蘇の爽やかな香りが楽しめます。