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麦味噌の作り方

麦味噌

大豆と麦麹を使った味噌です。出来上がりは4Kg強の量になります。
ここでは麦麹作りから始めますが、すでに麦麹のある人や、麦麹は市販のものを使用するという人は、工程の中の麦麹の塩切りから始めます。

麦味噌


材料

麦麹用の種麹 8g
裸麦  1000g
大豆 1000g
適量
478g

使用した道具
麹室(麹箱)自作
熟成用の瓶
保温用の布
温度計
蒸し器
麦や大豆を水に浸けるボール
大豆を茹でる鍋
殺菌用のアルコール

【関連リンク】
大豆のレシピ
大麦のレシピ
麹のレシピ
調味料のレシピ



麦味噌の作り方

麦麹を作る
裸麦を水に漬けます。
裸麦1Kgを2~3回軽く水洗いします。その後、裸麦を水に浸けます。
裸麦は米と違い、水を吸う速度が速いので、水に浸ける時間は1時間程度で良いそうです。
裸麦は大麦の一種で、麦ごはんや麦みそに使用されているものです。
水に浸けた裸麦をザルにあけて水切り
水を吸った裸麦をザルにあけて水切りをします。この時、時々裸麦の上下を入れ替えるように混ぜながら水切りをします。
時間にして2~3時間程度です。
裸麦を蒸します。
蒸し器に裸麦を移して蒸します。
時間は約1時間。裸麦の中心がアメ色になるのが目安だそうです。
種切り(種麹と大豆を混ぜ合わせます。)
裸麦アルコール殺菌したトレイに移し、うちわで扇ぎながら、しゃもじで切るようにかき混ぜ、表面の水分を飛ばすように急いで冷まします。
裸麦の温度が36度まで下がったら準備しておいた種麹を振りかけて良く混ぜ合わせます。
麦麹の種麹は麦の量に対して2%あれば良いそうですが、管理人の技術が悪く、その量ではうまく作れませんでしたので、ちょっと多めに種麹を使っています。裸麦1Kgに対して8%(8g)使用しました。
裸麦と種麹をじっかりと混ぜ合わせた画像です。
このあと、麹を培養するための麹蓋(トレイ)に裸麦を移します。
培養スタート
麹蓋(麹培養用のトレイ)に熱湯で煮沸消毒した布を敷いて、そこに裸麦を乗せます。裸麦が乾き過ぎないように、麹蓋(麹培養用のトレイ)の中央に寄せ集めるようにまとめて布で包みます。この状態で麹室に入れて培養を開始します。麹室の内部の温度は30度~32度になるように保温、調整します。
手入れ1(種切りから18時間~22時間後)
麹菌の育成によって、裸麦の表面が白っぽくなってきています。裸麦を固まっている部分がなくなるようにほぐします。ほぐした後はこれまでと同じように布で包みます。なるべく手早く行い、出来るだけ温度が下がらないようにします。
裸麦の温度が30~32度になるように管理します。画像の黒い線は裸麦の温度を測るための温度計の線です。
手入れ2(種切りから28時間後)
布を交換します。煮沸消毒した布をしっかりと絞り麹蓋(トレイ)に敷き、裸麦のかたまりを解きながら移します。移し終えたらこれまでと同じように一まとめにし、布で包んでおきます。
手入れ3(種切りから34時間後)
この頃になると裸麦の温度が上昇してきます。温度が上がり過ぎないように包んでいた布を広げ、裸麦を均一に広げます。裸麦の温度は35度~40度になるように管理、調整します。
もし、温度が上がり過ぎる場合は裸麦をかき混ぜることで熱を放出します。逆に温度が低すぎる場合は、布を被せたり、中央にまとめるなどしながら温度調節します。
麦麹の完成(種切りはら45時間後が目安)
表面に白の胞子がついて、甘いにおいが強くなっていれば完成だそうです。

今回麦麹の作り方はKOJI-ZAさんの麦麹の作り方を参考にさせていただきました。
また、ここで使用した麦麹の種麹もKOJI-ZAから購入させてもらったものを使用しています。

麦麹の塩切り

麦麹の塩切り(塩切りとは麹と塩を混ぜ合わせることを言います)
ここからが豆味噌の仕込みになります。
出来た麦麹に塩を混ぜ合わせます。混ぜる塩の量は、麦麹の重さから計算します。今回、1000gの麦は1420gの麦麹になりました。塩分12%の設定で麦味噌を作りますので、麦麹1420g÷88%=塩切り後の麦麹1614g
塩切り後の麦麹1614g-麦麹1420g=塩の量194gとなります。(これで塩分12%の麦麹になります)
しっかりと麦麹と塩を混ぜ合わせている画像です。

麦味噌の仕込み

大豆を水に浸けます。
大豆を軽く水洗いし、ゴミなどを取り除いた後、たっぷりな綺麗な水に浸けます。
寒い時期なので10~12時間ほど浸けました。
水を吸ってふくらんだ大豆を鍋に移して煮ます。
この時、大豆を浸けておいた水も一緒に鍋に入れます。
指で親指と小指でつぶせるくらいの柔らかさになるまで煮ます。時間にすると、約4時間くらいになると思います。ここで煮あがった大豆の重さを計っておきます。大豆の重さで使用する塩の量が決まりますので必ず計ります。今回は2080gになっていました。塩分濃度12%の設定で麦味噌を作りますので、ここで使用する塩の量を計算しておきます。
大豆の量2080g÷88%=塩と大豆の合計2364g
塩と大豆の合計2364g-大豆の量2080g=塩の量284gとなります。
大豆の煮汁は後で使うかも知れませんので取っておきます。
煮あがった大豆をつぶします。
今回フードプロセッサーを使ってつぶしました。
すりこ木とすり鉢でつぶしても良いと思います。
フードプロセッサーで大豆をつぶした後の画像です。
つぶした大豆に塩を混ぜます。
大豆の重さから割り出した塩284gを投入します。同時に塩切りして準備しておいた麦麹もここで投入します。
満遍なく混ぜ合わせますが、もし、ここで固いと感じるようならば、とっておいた大豆の煮汁を入れて固さを調整します。目安は普段使っている味噌をイメージすると分かり易いと思います。
大豆の煮汁(種水という)を入れた場合は、入れた種水の12%分の塩も入れてください。
大豆と麦麹を混ぜ合わせたら、画像の様にソフトボール大に丸めて、保存用の容器にたたきつけるように投げ入れます。
今回保存用の瓶のなかに漬物用の袋をセットしています。
投げ入れた画像です。こうする事で、なかに空気が残らないように出来るそうです。
どんどん入れていきます。
最後は隙間が無いように上から押していきます。
表面に焼酎を塗るとカビ除けにになるそうです。
袋から空気を抜くようにし、きっちりと口を閉じます。
ビニール袋に塩を入れて保存容器の上に口をふさぐように蓋をしました。これは塩蓋と言うそうです。これでカビや雑菌を防ぐのだそうです。

麦味噌の完成

仕込から丁度1年後の状態です。
画像では分かりにくいですが、カビなどの発生も無く無事に麦味噌が出来上がっています。
普段は米麹で作った白味噌しか食べたことが無かったのですが、麦味噌はこれまで味わったことの無い風味の良い、まろやかな味噌に仕上がりました。大満足です。

※この味噌は、1月中旬に仕込んで、1年後に完成したものです。

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