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たまり醤油の作り方


たまり醤油


材料 豆麹

大豆  1000g
小麦玄麦 100g
醤油用種麹 8g

材料 たまり醤油

醤油麹 適量
豆麹と同量
塩:
   総重量に対して18%

小麦玄麦は、外側の殻だけを剥いた物です。

必要なもの
使用する道具を殺菌するためのアルコール(消毒用エタノール)

【関連リンク】
大豆のレシピ
小麦玄麦のレシピ
麹のレシピ
調味料のレシピ



たまり醤油の作り方

小麦を100gほど使います。玄麦の状態でフライパンで煎った後、ミキサーにかけてある程度砕いて使います。
煎る前の小麦です。
フライパンで煎った後の小麦の状態です。上の画像と比べると、大分膨らんでいるのがわかると思います。
ミキサーで細かく砕きました。
砕いた小麦に醤油麹の種菌8gを良く混ぜ合わせます。麹の種菌の準備はこれで完了です。後で、蒸しあがった大豆に混ぜ合わせます。
本当は大豆1000gに対して種菌は2g有れば良いそうですが、素人では中々うまくいきませんので、ちょっと多めに使用しています。麹菌を取り扱う場合、使う容器や道具はアルコールで消毒してから使います。もちろんしっかりとアルコールを飛ばしてからでないと麹の種菌もダメージを受けるので注意しましょう。
大豆です。
大豆を水洗いした後、綺麗な水に2時間ほど漬けました。2時間後に水から取り出し、乾燥させないように一晩(10時間ほど)おきます。
保温、保湿のために上に掛ける布を、沸騰してから10~15分くらい煮て、煮沸消毒をしておきます。

醤油麹を作る

準備しておいた大豆を蒸します。蒸す時間は蒸気が上がってから6時間が目安の様です。指で簡単につぶせる程度の硬さになるまで蒸します。
種切り
蒸しあがった大豆は、表面の水分を飛ばしながら、アルコール消毒したトレイ(麹蓋)に移します。熱い大豆をうちわなどで扇ぎ、中心の温度が40度以下になるまで急いで冷まします。冷ました大豆に、用意しておいた小麦と種菌を混ぜ合わせたものを降りかけ、良く混ぜ合わせます。
培養開始
トレイ(麹蓋)に平らになるように大豆を広げます。大豆が乾燥しないように、熱湯消毒をした布を、固く絞って大豆に被せたら、培養スタートです。大豆は雑菌に犯されやすいので、室温は30度に保ち、大豆の温度も30度を超えないようにします。
手入れ(種切りから18~22時間後)
このころになると大豆の温度が上がってきます。大豆をかき混ぜることで、温度が上がり過ぎるのを防ぎます。ただし、温度を下げ過ぎるのも良くありませんので作業は手早く行います。※大豆の温度は28度~30度をキープするようにします。
大豆の温度が上がりすぎる場合は大豆をかき混ぜて放熱します。大豆をかき混ぜるときに使う道具はアルコールで消毒したものを使ってください。ただし、アルコールがちゃんと蒸発してから使わないと大事な麹菌もやっつけてしまうので注意してください。
種切りから48時間が完成の目安です。大豆の表面に緑色の胞子が着いてくれば完成です。

塩水を準備

出来上がった、醤油麹に混ぜる塩と水の量をここで決めます。水の量は醤油麹:1に対して、水:1との事です。(こうじ座さんより教えていただきました)今回出来上がった麹の重さが1625gだったので、水も同量の1625cc用意します。醤油麹と水の量の合計は、3250gとなります。
塩の量は全体の18%(これ以下だと腐敗しやすくなるそうです。)と設定しますので、3250g÷82%=3963g(塩を含んだ総重量)となります。塩を含んだ総重量(3963g)-醤油麹と水の量(3250g)=713g(塩の量)

塩きり

出来た醤油麹に、上記計算で出した量の塩を混ぜ合わせます。
混ぜ合わせた画像です。

仕込み

出来上がった、醤油麹を熟成させるための容器に入れます。(今回は漬物用のタルを使用しました。)
瓶のなかに漬物用の袋をセットし、その中に醤油麹と水 1625ccを入れます。
袋から空気を抜くようにしながら口を閉じます。ここまでで、仕込みの作業はお終いです。
仕込んだ後、最初のうちは上下を入れ替えるようにかき混ぜます。期間は1ヶ月~2ヵ月ほど続けるそうです。その後は、表面が乾燥しない程度に時々かき混ぜてやるのだそうです。この作業を汲掛けと言うそうです。本来はもっと大きな樽で作るため、汲掛け用の特殊な筒を使うそうです。でも今回この程度の量ですのでかき混ぜるだけでも良いと思います。
まだまだ完成までは時間がかかります。これは仕込からちょうど1年後の状態です。匂いはリッパな醤油になっています。
さらに2年熟成させる予定ですので、この続きは2年後に追記することになります。

たまり醤油

江戸時代初期のころまでは醤油の主流になっていたもので、原料は大豆が中心で、小麦はまったく使わないか、使っても少量しか使わずに作られていたそうです。 とろみが有って風味が濃厚で刺身などにとてもよく合う醤油なんだそうです。その製法は豆味噌作りにとてもよく似ています。豆味噌も完成まで3年かかるといわれていますが、たまり醤油も完成まで3年もかかるという、とても気の長い醤油なんだそうです。

たまり醤油とは完成まで3年のかかる醤油のの為、もっと効率の良い短い期間で作ることの出来る製法をという事で考えられたのが、麦を混ぜて使う事だったんだそうです。麦を使うことで、完成まで1年弱とかなり時間を短縮させることが出来るようになったため、現在ではもっとも一般的な醤油になったのが、麦と大豆を使った醤油なのだそうです。今回は元祖醤油とも言えるたまり醤油を時間をかけて作ってみたいと思います。

最初に大豆で醤油麹を作り、その麹を使って醤油を仕込みます。画像は仕込みから1年たった状態です。完成まであと2年かかりますので完成品の写真はまだ有りません。出来上がったら画像を差し替えます。

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